雨の日に子どもが荒れる…その理由と落ち着く遊び方|“感覚と感情”への家庭支援

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雨の日にあれる子供とのの遊び方

こんな方におすすめです

  • 雨の日、子どもが毎回イライラ・ぐずぐず・癇癪を起こして大変
  • 静かにしてほしくてテレビに頼っているが根本的に変わらない
  • 子どもが怒った理由もわからず、親も心が折れそうになっている
  • 発達障害・感覚過敏のある子と暮らしていて、天候で状態が変わると感じる
  • 家庭でできる「落ち着きを引き出す関わり」を探している

なぜ雨の日に荒れるのか|“感覚”が大人とは違う子どもたち

雨が降ると、子どもが突然癇癪を起こしたり、いつも以上に落ち着かなくなったりする。
それは「気まぐれ」ではありません。脳や感覚の発達と密接に関係しています。

光・音・湿度という“目に見えないストレス”

雨の日は、普段と違う感覚情報が一気に増えます。

  • 空が暗く、部屋がぼんやりする(視覚)
  • 雨音・エアコンの音・反響(聴覚)
  • 湿気や衣類のベタつき(触覚・皮膚感覚)

→これらの刺激に無意識でストレスを感じやすい子どもは、感情の暴発や逃避行動(暴れる・泣く・こもる)をとりやすくなります。

感覚の“交通整理”がうまくいかない子どもたち

作業療法士として、こんな子に多く出会ってきました:

  • 目が合いにくく、注意が分散しがち
  • 感触が苦手(雨合羽、濡れた靴下など)
  • 音に驚きやすい or 逆に気づかない
  • 突然「イヤーッ!」と叫んで行動が停止

これは“感覚処理の過敏・鈍麻・混乱”といった特性で、特に雨の日のような刺激の多い日には現れやすいのです。


感覚と感情を整える|落ち着きやすくなる3ステップ+具体遊び

ステップ①:五感を「落ち着かせる」

まずは、過剰になっている感覚入力を“やさしく包む刺激”で整えること。

● ゆらゆらタオルブランコ

  • 【目的】前庭感覚(揺れ)で神経の興奮を抑える
  • 【やり方】バスタオルを2人で持って、お子さんを包んで揺らす
  • 【声かけ】「ふわふわ~雲に乗ったみたいだね~」
    →前庭刺激は情緒安定に直結。心拍数が下がる子もいます。

● スライム・粘土を“ぎゅっ”とつぶす

  • 【目的】触覚入力で安心感。筋肉の収縮もリラックスに有効
  • 【注意】感覚過敏がある子には冷たすぎない素材で調整

ステップ②:「予測と見通し」を与える

雨の日は外出中止・予定変更がつきもの。不安の根源は“わからなさ”です。

● 絵カードで“次がわかるように”する

  • 「いま→つぎ→そのつぎ」の簡単な3コマカード
  • 「遊び→おやつ→タブレット」のように1時間だけでも予定を見せる

→視覚優位な子には文字よりイラストのほうが安心します。

ステップ③:「感情を言語化して代弁」する

言葉にできない不快感や怒りが、癇癪という形で爆発することも多くあります。

● 親が“感情の翻訳機”になる

  • 「なんかムズムズするのかもね」
  • 「ちょっと疲れたのかもしれないなあ」
  • 「この音がうるさいの、イヤだったんだよね」

→子どもは「そうそう、それが言いたかった!」と感じると一気に落ち着きやすくなります。


まとめ|荒れる日にも“整う支援”はできる

  • 雨の日に荒れるのは「性格」ではなく、感覚と脳の整理がうまくいっていないサイン
  • 無理に止めるのではなく、「どう整えるか?」の視点で対応する
  • 遊び・視覚支援・言葉がけの3つを組み合わせることで、“家庭でも安心できる居場所”になる

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