はじめに
「うちの子、じっとしていられないんです」
「落ち着きがないって言われて心配で…」
小さな子どもの行動に、不安や焦りを感じたことがある方は多いのではないでしょうか。
私自身、作業療法士として子どもと関わる中で、
そして今は一人のパパとして、子どもの“落ち着きのなさ”にどう向き合えばいいのかを日々考えています。
今回は、そんな親の悩みに寄り添いながら、
作業療法士の視点+パパとしての経験からお伝えしたいことをまとめました。
「落ち着かない」は悪いことじゃない
子どもが落ち着かないと、「育て方が悪かったのかな?」「発達に問題があるのかな?」と不安になってしまいますよね。
でも、まず大前提として伝えたいのは――
「落ち着きがない=悪いこと」ではないということ。
成長過程の子どもにとって、じっと座る・同じことを続けることはとても高度なスキルです。
特に2〜3歳前後の子どもにとっては、「動きたい」「気になる」が自然な状態とも言えます。
行動の背景を見てみよう
「落ち着かない」と感じたとき、表面的な行動だけで判断せずに、その背景を探ってみることが大切です。
たとえば、こんなケースがあります
• 周囲がにぎやかすぎて気が散っている(感覚過敏)
• 姿勢を保つ筋力がまだ弱くて長く座っていられない
• ルールがうまく理解できていない
• 不安や緊張を感じていて、動くことで紛らわせている
こうした「理由」があるからこそ、ただ「静かにして!」と注意するだけでは根本的な解決にはならないんです。
【体験談】背景に気づけたときのエピソード
わが家でも、1歳半ごろの息子がいつもお店のベビーチェアに座っていられず、食事中に立ち上がってしまうことがよくありました。
最初は「落ち着きがないのかな?」「わがまま?」と思ってしまったのですが、よく観察してみると、背もたれが硬くて姿勢が安定していなかったことや、足がプラプラして不安定だったことに気づきました。
クッションを持参して背中を支えたり、足元にカバンを置いて足をつけられるようにしたら、自然と座っていられる時間が伸びたんです。
「姿勢が安定しない=落ち着かない」だったんだとわかってからは、見る目が変わりました。
環境を整えることで、落ち着きやすくなる
作業療法では、子ども自身の力だけでなく、環境調整も大切にしています。
たとえば、こんな工夫ができます
• 視覚的な刺激を減らす(テレビを消す、壁をシンプルに)
• 背中を支えるクッションで姿勢を安定させる
• 椅子に足がつくようにする
• 静かな音楽や落ち着く香りで、空間をやわらかく整える
こうした調整だけでも、ぐっと集中しやすくなったり、落ち着いて過ごせるようになる子は多いです。
関わり方のポイント|“ダメ”より“こうしよう”
子どもがそわそわしていると、つい「ダメ!」と言ってしまいたくなりますが、
行動を否定されると、子どもは自分を否定されたように感じてしまうこともあります。
そんなときは、ポジティブな声かけに切り替えてみましょう
• ×「走らないで!」 → ○「ゆっくり歩こうね」
• ×「じっとしなさい」 → ○「おしりをイスにくっつけてみようか」
• ×「また立ち上がって!」 → ○「あと3分座れたら終わりにしようね」
“どうしたらいいか”を具体的に伝えることで、子どもは自分の行動を調整しやすくなります。
【体験談】2歳児とのやりとりで感じたこと
わが家の息子が2歳のころ、公園から帰る時間になると必ずと言っていいほど「イヤ!まだ遊ぶ!」と大泣きしていました。
最初の頃は「もう帰るよ!」「おしまい!」ときっぱり言っていたのですが、逆に泣きながら地面に寝転がってしまうこともあって…正直困っていました。
そこで、ある日試しに「すべり台、あと2回したら帰ろうね」と“見通し”を伝えてみたんです。
すると、「あと2かい…」と自分で数えながらすべり台を滑り終えた後、「かえる〜」と意外にもすんなり切り替えてくれてびっくり!
「ダメ」と否定するより、どう行動すればいいかを具体的に伝えることの大切さを、改めて実感した出来事でした。
まとめ|「落ち着かない」ではなく「落ち着ける環境と関わり」を考える
子どもが落ち着かないとき、
「どうして?」と悩むより、「どうしたら落ち着ける?」という視点に切り替えてみましょう。
• 行動の背景を見てみる
• 環境を整えてみる
• ポジティブな声かけにしてみる
そうすることで、子どもも、親も、少しずつラクになっていくはずです。
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