「落ち着きがない」「すぐ動いてしまう」ことに悩んでいませんか?
- じっと座っていられない
- 集中が続かず、すぐ他のことに目がいってしまう
- 大きな音や刺激に敏感で、情緒が不安定になる
- 保育園や幼稚園で「落ち着きがない」と指摘されたことがある
こうした様子に、モヤモヤと不安を感じている親御さんも多いのではないでしょうか?
でも、子どもたちの“落ち着かなさ”は、心や身体がまだ整っていないサインでもあります。
無理に「静かにして!」と叱るのではなく、身体の感覚を通じて“落ち着く”体験を積むことが、根本的なサポートにつながります。
そんなときに効果的なのが、ジャンプやバランスを使ったあそびです。
なぜ“ジャンプ”や“バランス”が落ち着きにつながるの?
- 体の真ん中(体幹・重心)を意識することで、自分の位置がわかりやすくなる
→「自分が“ここにいる”」という感覚は、安心や集中につながります。 - ジャンプや揺れの感覚が、“感覚の整理”をサポートする
→たくさんの刺激で不安定な脳や感覚に、リズムや安定を与えてくれます。 - 筋肉の緊張をほどよく調整し、“落ち着いた身体”をつくる
→緩みすぎても固まりすぎても落ち着かない。遊びの中で“ちょうどよく整える”経験が大事です。 - 自分で動きをコントロールすることで、“自分を調整する力”が育つ
→「止まる」「切り替える」などの力も、遊びの中で自然に練習できます。
家庭でできるジャンプ・バランスあそび5選
1.ぴょんぴょんジャンプ(その場/マット上)
- その場ジャンプだけでも十分な感覚刺激になる
- 着地の“ドスン”という感覚で「自分の重さ」「身体の位置」を感じられる
- タオルを丸めてマットにしたり、柔らかい地面で行うと安心感アップ
💡 コツ:テンポよく何度か連続で跳ぶ→最後は「ピタッと止まる」と切り替え練習にもなります。
2.でこぼこ道を歩く/バランスストーンごっこ
- クッションやまくら、丸めたタオルなどで「バランス道」をつくる
- 「落ちないように歩こう」とすることで、無意識に体幹を使う
- 途中に「ジャンプゾーン」「片足ゾーン」を入れると、遊びがさらに楽しく
💡 コツ:「赤いところは踏んじゃだめ」などルールをつけると、注意力と切り替え力が育ちます。
3.手押し車あそび(親子で)
- 親が子どもの足を持って、子どもは腕だけで進む遊び
- 肩・腕・お腹・背中すべてに刺激が入る万能運動
- 床を手で押して進むことで、身体を支える力(支持力)が育つ
💡 コツ:無理のない距離でOK。1日1〜2メートル進むだけでも十分な効果があります。
4.ぬいぐるみジャンプ(対象を使って)
- 床にぬいぐるみやクッションを並べ、「飛び越えてみよう!」と声かけ
- 狙った場所にジャンプすることで、集中と注意の切り替えが自然に育つ
- 飛距離を少しずつ広げると、達成感も得られる
💡 コツ:成功したら「すごいね!」「飛べたね!」としっかり言葉で喜びを伝えると自己肯定感もアップ。
5.片足立ち・バランスチャレンジ
- 「何秒止まれるかな?」のようにゲーム形式で行うと、楽しみながら続けられる
- 目を閉じてみる、手を広げる、音楽を流すなどで難易度を調整可能
- バランスを保つことで、“今ここ”に集中する感覚が育ちやすくなる
💡 コツ:「パパより長く止まれた!」「ママも一緒にやろう」で親子のふれあいにも◎
遊びのコツ|「静と動」をセットにする
“ジャンプする”“動く”ことで感覚が整理されるのと同時に、「静かな時間」への切り替えが大切です。
- ジャンプ→ストレッチや深呼吸をして“静の時間”をつくる
- 絵本の前やお勉強前に体を動かすと、集中モードに入りやすくなる
- 「動いて→整えて→集中する」というリズムが、生活の中でも安定感を生み出します
💡 コツ:遊びと切り替えをワンセットにして、「静かにする練習」ではなく「整って自然に落ち着く」体験を意識してみてください。
まとめ|動くことで“落ち着く”を体験させてあげよう
子どもが“落ち着かない”とき、大人はどうしても「静かにして」「集中して」と言ってしまいがちです。
でも、子どもにとって本当に必要なのは、「身体を通して落ち着く感覚を知ること」。
ジャンプやバランスの遊びは、家庭でも簡単にできる方法のひとつ。
まずは、今日できそうな1つから。
「動くことで落ち着く」が体感できると、子どもの世界が大きく変わりはじめます。
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子どもに必要なのは、“動くこと”と“整う時間”
落ち着きがない、集中できない――
それは「やる気がない」「ふざけている」ではなく、“まだ整っていない”だけかもしれません。
体をしっかり使って遊ぶことで、“落ち着ける状態”を自分でつくる力が育っていきます。
家庭の中でも、できることから楽しく始めてみましょう。