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はじめに

「最近テレビで“終活”ってよく聞くけど、何から始めたらいいのかわからなくて…」
そうつぶやいたのは、私の祖母でした。
気になっていても、実際に手をつけるとなると難しく感じるのが「エンディングノート」。
でも、家族と笑いながらページをめくっていくうちに、不思議とあたたかい時間が生まれました。
この記事では、エンディングノートを初めて書く方や、祖父母にすすめたい方に向けて、
選ぶポイント・書き方のコツ・続けるヒントをやさしくご紹介します。
エンディングノートって何?遺言書とどう違う?
「エンディングノート」と「遺言書」は、よく混同されがちですが、役割が異なります。
- エンディングノート:
家族へのメッセージや希望、思い出を記す“自由帳”のような存在。法的効力はなし。 - 遺言書:
財産や相続についての「法的な指示書」。正式な手続きが必要。
理想は両方を用意することですが、
まずは気軽に始められる「エンディングノート」からが断然おすすめです。
ノートを選ぶときの3つのポイント
祖父母にも負担なく続けられるように、ノート選びはとても大切です。
1. 文字が大きくて書きやすいもの
→ 高齢者向けに作られたノートは、文字サイズや行間がゆったりしていて安心。

市販の「一番わかりやすい エンディングノート」は、70代〜でも見やすく書きやすいと人気です。
2. 内容がシンプルなもの
→ 「基本情報・医療の希望・思い出・家族へのメッセージ」などが、見開きでわかりやすく整理されている構成が◎
3. 続けやすい工夫があるもの
→ イラスト入りや、質問に答えるだけで自然に書けるタイプなど、楽しく書ける工夫があるとベター。
何を書けばいい?最低限押さえたい5つの項目
1. 自分の基本情報
氏名・生年月日・住所・家族構成など。いざという時に家族がすぐ確認できます。
2. 医療・介護に関する希望
延命治療を望むかどうか、かかりつけ医の情報、介護が必要になったときの希望など。

「入院してからじゃ、本人の意志が聞けなくて困った…」というケースは本当に多いです。
3. 財産に関するメモ
預金口座や保険、不動産の情報などを“メモレベル”でも書いておくと、家族の負担が激減。
4. 家族へのメッセージ
「ありがとう」や「ごめんね」を書くきっかけになるページ。手紙感覚でOK。
5. やりたいことリスト・自分史
「孫と温泉旅行に行きたい」「若い頃の写真を整理したい」など、前向きな終活に。
書くときの3つのコツ
1. 一気に書こうとしない
→ 「1日1ページ」「今日は名前だけ」でも大丈夫。小さな積み重ねが大事です。
2. 家族と一緒に書く
→ 思い出話がふくらんで、笑顔の時間に。子どもや孫世代にもおすすめ。

「この写真のとき、何してたの?」と聞くと、祖母が懐かしそうに話してくれました。
3. 定期的に見直す習慣をつける
→ 年に1回の誕生日、年末の振り返りなど、「見返す日」を決めるのが続けるコツ。
まとめ
エンディングノートは、“未来のための今”を大切にするツール。
難しいことはひとつもありません。
祖父母と一緒に、話しながら少しずつページを埋めていく時間は、
家族にとっても宝物のような思い出になります。
まずは、「名前を書くだけ」から始めてみてくださいね。
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