「1歳をすぎても歩かない…」
「まわりの子はもう歩いてるのに、うちの子は…」
そんなふうに不安になること、ありますよね。
わが家でも、上の子と比べて下の子がなかなか歩かず、「大丈夫かな」と心配した時期がありました。
でも、作業療法士として多くの発達を見てきた立場から言えるのは、
“歩く”のは運動だけでなく、性格・環境・感覚が大きく関わるということ。
この記事では、「まだ歩かない…」と感じたときの考え方と、歩き始めを応援する遊びをご紹介します。
「1歳過ぎても歩かない…」と不安になる前に
歩き始めの目安は1歳前後〜1歳半ごろと言われますが、個人差はとても大きいです。
- 慎重な性格でチャレンジしにくい子
- 筋力・バランスの発達がゆっくりな子
- 広いスペースや練習の機会が少ない環境
大人が思う「そろそろかな」に届かないのは、“遅れている”というより、
「準備がまだ整っていないだけ」のことも多いのです。
歩行がゆっくりな理由はいろいろある
作業療法士として注目するのは次のような点です:
- 体幹の安定感(おすわりやハイハイの安定性)
- 足の筋力・関節の柔軟性
- 地面に足をつけるのが苦手(感覚的な要因)
- 転びたくない慎重さやこだわり
歩くためには、「立つ・踏み出す」だけでなく、
安心して挑戦できる環境や「歩いてみようかな」と思える気持ちが重要なんです。
わが家で取り入れた“歩く前の遊び”
焦って歩かせようとすると、子どもが拒否することも。
だからこそ、遊びの中で自然に“歩く準備”ができるように意識しました。
1. つたい歩きがしやすい“家具ルート”を作る
ソファや棚を並べて、「自分で移動できた!」という感覚を育てました。
2. クッションや布団の山を“越える遊び”
全身を使ったバランス遊びで、足腰の筋力と安定感をサポート。
3. 押し車で「前に進む」経験を
自分でバランスを取りながら押すことで、“一歩出す”感覚が自然に身につきます。
カギは「安心できる環境」と「楽しく動ける経験」
「歩くって怖くない」「やってみたい!」
そう思える経験が、最初の一歩につながります。
転んでも痛くないクッションマットや、抱っこからちょっと床へ降ろして“ゴロゴロ時間”を作るだけでもOK。
安全に、楽しく、自信を持って動ける時間が、歩き始めの土台になります。
よくある質問Q&A
Q:1歳3ヶ月で伝い歩きしかしていません。不安です…
→1歳半ごろまでは発達の範囲内です。
発語・手遊び・表情など“他の発達面”と合わせて様子を見て大丈夫。
どうしても心配な場合は、地域の保健センターや保健師さんへの相談がおすすめです。
実際に使ってよかったおすすめグッズ
木製の手押し車
「押して前に進めた!」の成功体験が、歩きたい気持ちを引き出してくれました。
わが家の子は慎重派で、一歩がなかなか出ませんでした。
でもこの押し車はスピードが出すぎず、安定感もあるので怖がらずに挑戦できました。
歩行練習だけでなく、おもちゃ収納としても使えるのが嬉しいポイント。
こんな子におすすめ
- 伝い歩きはしているけど、まだ自信がない
- “押して進む感覚”を体験させたい子
【ベビーフィート】室内ファーストシューズ
「裸足みたいで動きやすい!」室内練習にぴったりな一足。
靴が嫌いだったうちの子も、これはすんなり履いてくれました。
やわらかくて軽く、滑り止めつきでフローリングでも安心。
室内で“歩く感覚”に慣れたい時期におすすめです。
【西松屋・ベビザラス】やわらかクッションマット
転んでも痛くないから、親も安心してチャレンジを見守れる。
「もし転んだら…」という不安を軽減してくれたのが、厚みのあるプレイマット。
滑りにくく、ケガのリスクを減らせるので、安心して“初めての一歩”を応援できます。
まとめ|“その子のペース”を見守る歩行サポート
1歳で歩き出す子もいれば、1歳半をすぎてからの子もいます。
「遅いかも…」と焦る気持ちは自然ですが、今のがんばりが、ちゃんと歩く力になっています。
「できた!」が増える環境と、「見守るまなざし」が何よりの支援。
今日も、その子なりの一歩を一緒に見つけていけたら素敵ですね。